臨床の現場では、長年にわたり原因不明の体調不良に悩まされ続けた患者の証言が数多く寄せられています。都内のアレルギー専門医の手記や医療相談掲示板(知恵袋・SNS等)に投稿された患者の一次記録を精査すると、共通する苦悩が浮かび上がってきます。
「1月中旬になると決まって喉が猛烈に痒くなり、熱っぽさを感じるため、毎年のようにインフルエンザや冬風邪を疑って内科をハシゴしていた。しかしスギ花粉の検査は陰性。『自律神経の乱れ』と片付けられていたが、血液検査で特異的IgEを調べたところ、ハンノキの数値だけが飛び抜けてクラス5を記録していた」(40代女性・会社員の手記より)
「健康のために毎朝生のすりおろしリンゴを食べていたが、ある時期から喉が締め付けられるような激痛と咳き込みに見舞われるようになった。耳鼻咽喉科を受診したところ、河川敷のウォーキングコースに群生していたハンノキの花粉を吸い込み続けたことで、交差反応が成立していたことが判明した」(30代男性・臨床報告事例より)
このように、「風邪の誤認」と「果物への原因不明の違和感」が連動しているパターンが極めて目立ちます。特に、スギ花粉用の市販薬を服用しても2月上旬の不快感が緩和されないと訴える患者の背景には、診断から漏れたハンノキ感作が潜んでいるケースが後を絶ちません。