韓国の夜の世界を語る上で欠かせないのが「ルームサロン」と呼ばれる業態だ。日本のキャバクラがフロア席を基本とするのに対し、韓国では完全個室(ルーム)での接客が原則となる。
この世界には厳格なピラミッド構造が存在する。その頂点に君臨するのが「テンプロ(Ten-Pro)」だ。売上の10%を手数料として店に納める(あるいは上位10%の女性のみが在籍する)という語源を持つこの超高級店は、完全会員制であり、財界人やトップスター、一握りのVIPしか入店を許されない。容姿端麗な女性たちが完璧なマナーで給仕を行うが、一晩の遊興費は数百万円に跳ね上がることも珍しくない。
テンプロの下には「テンカフェ」「セミスプレ」といった中上級ランクが続き、客層や予算に応じて細かくセグメント化されている。日本のキャバクラを想像してふらりと入店できるような場所は、この上位ピラミッドには存在しない。