大宮におけるフィリピンパブの歴史は、日本のバブル経済期である1980年代にまで遡ります。当時、日本政府が発行していた「興行ビザ(エンターテイナービザ)」を利用して、多くのフィリピン人女性がダンサーやシンガーとして来日しました。交通の要所であった大宮は、都内からのアクセスも良く、大規模な繁華街を擁していたため、格好の進出先となったのです。
1990年代から2000年代初頭にかけて、南銀エリアには数十軒ものフィリピンパブが立ち並び、夜な夜な賑わいを見せました。華やかなステージショーを売り隔てる大型店から、路地裏のこぢんまりとしたスナック感覚の店舗まで、多様な営業スタイルが共存していた時代です。
当時の店舗は、母国から来日したばかりの若手キャストが多数在籍し、圧倒的な活気にあふれていました。歌唱力の高いシンガーによる生歌や、息の合ったダンスパフォーマンスは、単なる接客業を超えたエンターテインメントとして評価されていたのです。