テレビCMから火がついた「海の声」は、瞬く間にデジタル空間へと拡散していった。YouTubeで公開されたフルバージョンのミュージックビデオは爆発的な再生回数を記録し、コメント欄には日本国内のみならず海外からも称賛の声が殺到。映像と音楽が完璧に融合したコンテンツとして、WEB時代の新たなヒットの方程式を確立した。
さらに、SpotifyやApple Musicといった主要サブスクリプション型サービスが日本国内で浸透する時期と重なったことも、ロングヒットを後押しした。音楽配信業界において、CM発の単曲リリースがチャートの上位を何か月にもわたって独占し続けるという現象は、当時の邦楽シーンにおいても極めて異例の出来事であった。
フィジカルCDの売上だけに頼らない、ストリーミング時代における「真の国民的ソング」としての立ち位置。一度耳にすれば記憶に残り、プレイリストに入れて繰り返し聴きたくなるプロダクションの高さが、デジタルプラットフォームの普及とともに証明された形となった。