メルカトル図法によって生じる視覚的錯覚の最たる例が、北極圏に位置する「グリーンランド」と、赤道直下に広がる「アフリカ大陸」の比較です。従来の学校用地図を見下ろすと、両者はほぼ同じ大きさに見えるか、場合によってはグリーンランドのほうが大きく見えることさえあります。しかし、公式統計に基づく実際の面積データを突き合わせると、圧倒的な事実が浮き彫りになります。
実際の数値を見れば明らかなように、アフリカ大陸はグリーンランドの約14倍の面積を誇ります。アメリカ合衆国(本土)、中国、インド、西ヨーロッパ全土をすべて足し合わせても、なおアフリカ大陸の中にすっぽりと収まってしまうほどの広大さです。
また、日本国内では「日本は小国である」という言説が定着していますが、世界比較を行うと決して極小ではありません。日本の国土面積(約37.8万km²)は、世界約200カ国中第61位に位置し、ドイツ、イギリス、イタリアなどの主要先進国よりも広い面積を有しています。弓状に延びる日本列島をヨーロッパ大陸の上に重ねると、北欧のスウェーデン南部から地中海沿岸にまで達する長大さを誇っているのです。