代理出産や先端生殖医療をめぐる葛藤は、著名人たちの告白によって幾度も社会的な議論を巻き起こしてきた。前述の向井亜紀氏の壮絶な闘病と出産への道程は、日本中に不妊と代理出産の存在を強烈に印象づけた。また、政治家の野田聖子氏が自身の不妊治療と卵子提供を通じた出産を赤裸々に明かしたことは、生殖補助医療における法制度の遅れを国会内外に問う契機となった。
さらにフリーアナウンサーの丸岡いずみ氏がロシアでの代理母出産によって長男を授かったことを公表した際も、壮絶な不妊治療の末の選択として共感を呼ぶ一方で、倫理的課題についての多様な意見が交わされた。
海外の現実を生々しく伝える映像作品も増えている。Netflixで配信される代理出産をテーマにした海外ドキュメンタリー群や、NHKオンデマンドで視聴可能な調査報道番組、さらには代理母たちの搾取構造と親たちの切実な愛を描いたドキュメンタリー『サロゲート〜母と子の境界〜』などは、単なる美談では片付けられないグローバルな格差と生命の取引という重い問いを突きつける。