廃車解体の暗い影が広がる中、極めて明るい話題として鉄道ファンを歓喜させた出来事がある。それが、三重県を走る私鉄・三岐鉄道への車両譲渡だ。
JR東海で役目を終えた車両群が、三岐鉄道三岐線の旧型車両(元西武鉄道の車両群)を置き換えるために海を渡った。大手JR幹線で活躍した本格的な直流近郊形電車が、地方私鉄へとまとまって移籍する事例は極めて異例である。短編成化の改造やワンマン化対応、独自塗装へのリファインなどを経て、新たな第二の人生を歩み始めている。
大手私鉄の車両譲受が主流だった地方鉄道界において、メンテナンス性に優れたステンレス車体の本形式は格好の選択肢となった。この動きは、今後の地方ローカル私鉄における車両調達の新たなモデルケースとして、鉄道業界全体から熱い視線を集めている。