公設秘書という職業の最大のリスクは、身分の極端な不安定さにある。どれほど優秀な実績を重ねようとも、仕える議員が選挙で落選、あるいは引退・除名となれば、その瞬間に職を失う。一般企業のような雇用保障はなく、失業手当の受給手続きのためにハローワークへ並ぶ元大物秘書の姿は、永田町では決して珍しい光景ではない。
だがその一方で、権力の核心に最も近いポジションは、次世代の政治家を目指す者にとって最高の養成所でもある。世襲候補が父の第一秘書を務めて地盤・看板・鞄を引き継ぐルートはもちろん、地道な活動で地元後援会の信任を勝ち取り、地方議会議員や首長、さらには自ら代議士へと駆け上がる叩き上げも少なくない。権力の光と影を一身に浴びながら、永田町の歯車となるか、それとも自らが主役へと躍り出るか――公設秘書とは、人生のすべてを賭けて権力の魔力と対峙する者たちの終着駅であり、始発駅なのだ。 (出典: 公設 秘書(Yahoo!ニュース))
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