境内を奥へと進むと、歴史ファンやオカルティズムに魅せられた人々を惹きつけてやまない穴場スポットが現れる。平安時代に活躍した伝説の陰陽師・安倍晴明は、実はこの安倍氏の氏寺である寺院の敷地内で出生したという伝承が残っている。かつて若き日の晴明が夜空を見上げ、天文観測を行って秘術を練ったとされる展望台が山の上に位置している。
近年、数々のドラマや映画『陰陽師』のヒットによって、陰陽道や安倍晴明を巡る聖地巡礼の波が再熱している。展望台からは大和三山を一望でき、古代の星読みたちが感じ取ったであろう風の匂いや天の息吹を今に伝える。参道から少し外れた竹林の小道は静寂に包まれており、喧騒を離れて晴明の影を追うには最高の隠れルートとなっている。