しかし、伝統への敬意は決して変化の拒絶を意味しない。2026年に完了した大型改修プロジェクトにより、グラウンドの機能性は飛躍的に向上した。最大の注目点は、高排水性と高耐久性を兼ね備えた最新鋭ハイブリッド芝の全面導入だ。激しいゲリラ豪雨に見舞われた直後でも瞬時に水が抜け、プレーヤーの関節や筋肉への負担を大幅に軽減するピッチコンディションが常に維持されている。
特筆すべきは、環境への徹底した配慮だ。夜間照明には高演色かつ省電力の次世代LEDシステムを採用し、周辺の閑静な住宅街への光害を徹底して防止。さらに、キャンパス内でろ過した雨水を自動散水に活用する完全循環型システムを構築した。環境経済学やサステナビリティ研究で知られる一橋大学らしい、地球環境と共生するグラウンド設計がここに実現したのだ。