鮭とサーモンの決定的な違いとは?生食の可否と寄生虫リスクの真相について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をお届けします。

日本の食卓において、「鮭」と「サーモン」の表示は明確なルールと商慣習に基づいて使い分けられています。一般的にスーパーの切り身コーナーで「生鮭」「塩鮭」として売られているものは加熱調理が必須ですが、刺身コーナーや寿司ネタとして並ぶ「アトランティックサーモン」「サーモントラウト」は生食が可能です。

この差が生じる根本的な理由は、「天然(国産・天然輸入)」か「管理された養殖」かという生育環境の違いにあります。

日本の河川や沿岸で獲れる天然の白鮭(秋鮭)は、オキアミや小魚などの天然餌を捕食して回遊します。その食物連鎖の過程で、海洋生物特有の寄生虫を取り込んでしまうため、加熱処理(または厳格な冷凍処理)を行わない限り、生のまま食べることは極めて危険です。一方で、生食用として流通するサーモンは、北欧やチリなどの生簀(いけす)で厳格に管理され、寄生虫の宿主を含まない安全な配合飼料(ドライペレット)のみで育てられています。