就職・転職活動における履歴書での正しい使い方およびエントリーシートの敬称は、例外なく「貴社」で統一します。特に選考書類の中で最も熱量が問われる「志望動機の書き方」において、御社と貴社が混在していると、それだけで「見直しを怠っている」「文章作成の基本ルールが曖昧」と判断されるリスクを背負うことになります。
書類作成およびメール作成における具体的な適用例と、頻出するミスの防ぎ方を整理しました。
エントリーシート・履歴書の志望動機欄における正しい記載例
「私が貴社を志望した理由は、独自のサプライチェーン網を通じて地域医療を支える事業姿勢に深く共感したためです。大学時代に培ったデータ分析力を活かし、貴社の物流最適化プロジェクトにおいて即戦力として貢献できると確信しております。」
このように、文章内では一貫して「貴社」を用います。「御社が掲げるビジョンに惹かれ、貴社で働きたい」といった表記揺れは、不注意な印象を与える典型例です。推敲時には文書内検索機能などを活用し、表記のブレがないかを必ず点検してください。
ビジネスメールの例文:採用選考・日程調整への返信
ビジネスメールにおいても、本文中では「貴社」を原則とします。相手からの面接案内に対する返信メールの文例は以下の通りです。
件名:面接日程調整のご連絡(氏名:山田 太郎)
株式会社〇〇〇〇
人事部 採用担当 佐藤様
お世話になっております。貴社の新卒採用選考に応募いたしました、山田太郎です。
この度は、一次面接のご案内をいただき誠にありがとうございます。
ご提示いただきました日程につきまして、以下の日時にお伺いしたく存じます。
第一希望:2026年3月15日(月)14:00~15:00
当日は貴社への理解をより一層深められる貴重な機会として、万全の準備をして臨む所存です。
お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
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山田 太郎(ヤマダ タロウ)
〇〇大学 経済学部 4年
電話番号:090-XXXX-XXXX / メール:taro.yamada@example.com
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二重敬語の注意点:やってはいけない典型的な誤用パターン
丁寧さを追求するあまり、文法的に誤った表現に陥るケースが後を絶ちません。最も代表的なのが二重敬語の注意点として挙げられる「貴社様」という表記です。「貴社」そのものがすでに相手企業に対する最大限の敬称であるため、そこに「様」を重ねると過剰敬語となり、稚拙な印象を与えてしまいます。
同様に、「株式会社〇〇貴社」や「〇〇会社御中 様」といった表記も明確な誤用です。企業名単体に敬称をつける場合は「株式会社〇〇 御中」、個人宛てにする場合は「株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様」とし、文章の中で組織そのものを代名詞的に指し示す場合にのみ「貴社」を単独で使用するのが正しい作法です。