誕生した個体の強さは、文字通り別次元だった。無惨の全細胞を受け継いだだけでなく、天敵であったはずの太陽の光を瞬時に克服。これにより、日輪刀による斬首も、陽光による消滅も一切通用しない完全無欠の存在が完成した。
さらに恐るべきは、その攻撃性能だ。肉体から生える異形の触手や骨の刃に加え、日の呼吸の素養を宿した状態で放たれる広範囲の破壊衝撃波。無惨を辛うじて追い詰めた鬼殺隊の生き残りたちに、もはや対抗できる力は残されていなかった。弱点が存在しないという絶望。もし彼が理性を完全に失ったまま外界へと放たれていれば、人類の歴史はそこで終焉を迎えていたに違いない。