『鬼滅の刃』童磨の過去と狂気|なぜ感情なき教祖は鬼となったのか

『鬼滅の刃』童磨の過去と狂気|なぜ感情なき教祖は鬼となったのか

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童磨の過去を語る上で最大の転換点となるのが、実の両親の壮絶な最期です。教団が拡大するにつれ、父親は立場を悪用して信者の女性たちに次々と手を出しました。それに逆上し、精神を病んだ母親が狂乱状態に陥ります。

ある日、母親は童磨の目の前で父親を刃物でめった刺しにして惨殺。返り血を浴びた母親は、その直後に自ら毒を呷って服毒自殺を遂げました。普通の子供であれば発狂してもおかしくない凄惨な現場において、童磨が抱いた感想は異常そのものでした。

「部屋を血で汚さないでほしい」「血の匂いが臭いから早く換気したい」――。実の親が目の前で命を絶ち、凄惨な肉片と化しても、童磨の心には悲しみも恐怖も怒りも1ミリたりとも湧き上がりませんでした。彼は生まれながらにして、あるいは異常な環境の果てに、喜怒哀楽という人間の根本的な感情を完全に喪失していたのです。

池田 達也
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池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。