岩柱・悲鳴嶼行冥の強さは、常軌を逸した修練だけで培われたものではない。かつて身寄りのない子どもたちと寺で暮らしていた彼を襲った、あまりにも残酷な夜。裏切りと誤解によって投獄され、処刑寸前だった彼を救い出したのは産屋敷耀哉だった。自らの怪力で鬼を殴り殺したという凄惨な経験が、彼の肉体と魂に消えない刻印を押している。
鎖付きの巨大な斧と鉄球という、常人には持ち上げることすら不可能な特殊兵器を軽々と操る「岩の呼吸」。音の反響や鎖の擦れ合う音だけで空間を完全に把握する空間認識能力は、もはや五感を超えた第六感の領域に達している。盲目というハンディキャップを最強の武器へと昇華させたその戦闘スタイルは、近接戦においても中距離戦においても一切の隙を許さない。