没後数十年が経過した現在、デジタルリマスター技術とグローバルなストリーミングサービスの普及によって、殿山泰司の評価は国境を越えて急速に再燃している。Amazon Prime VideoやNetflix、そして名作邦画のアーカイブに強みを持つU-NEXTなどのプラットフォームを通じて、往年の名作群が手軽に視聴可能となったためだ。
世界各地のシネフィルが集うコミュニティでは、日本の黄金期を支えたアートハウス映画のマスターピースとして『裸の島』や『鬼婆』が頻繁にトピックに挙げられている。CGも誇張された演出もない時代に、ただそこに立つだけで人間の深淵を表現してみせた殿山の存在は、海外の映画愛好家たちにとっても衝撃的な発見となっている。