谷原章介が三宅えみと結婚する際、実父であるいしだ壱成との間で交わされた「ある密約」は、日本の芸能史においても類を見ない男の覚悟として語り継がれています。
それは、「養育費はいっさい受け取らない。その代わり、子どもが成人するまでは本当の父親として自分が育てるため、七音には一切会わないでほしい」という明確な線引きでした。この衝撃的な取り決めの存在は、後にいしだ壱成自身がテレビ特番のインタビューや告白本で明かしています。いしだ壱成は当時の心境について「身を引き裂かれる思いだったが、谷原さんの真摯な覚悟と子どもの将来の安定を考え、その条件を涙ながらに受け入れた」と述懐しています。
物心ついた時から谷原章介を「お父さん」と信じて育つ環境を守るため、谷原は法的な養子縁組だけでなく、日々の生活における心理的バウンダリー(境界線)を徹底して敷きました。実父の影を日常から遠ざけ、自らの血肉を分けた実子と何ひとつ変わらない愛情を注ぎ続けたのです。
そして七音が20歳を迎えて成人した際、この長い契約期間は円満に満了を迎えました。いしだ壱成は息子のジュノンボーイ受賞際にも自身のSNSで「心からおめでとう。立派に育ててくれた谷原さんご夫妻に深く感謝しています」と発信。七音自身もルーツを受け入れつつ、自らを育ててくれた「谷原章介という絶対的な父親」への揺るぎない敬愛をメディアの前で堂々と口にしています。