インターネット上の掲示板やSNSでは、公の場に夫婦揃って登場する機会が少ない著名人に対して、短絡的に「仮面夫婦」「離婚秒読み」といったレッテルが貼られがちです。古田夫妻もその典型的な標的となってきました。
しかし、そうした風説の多くは表面的な露出頻度だけを切り取った偏見に過ぎません。中井美穂は後年のインタビューやトーク番組において、闘病生活当時の古田の振る舞いについて「彼は感情的に取り乱すことなく、淡々と、しかし確実に私が最も助かる形で病院の手続きや環境を整えてくれた」と述懐しています。冷静沈着にゲームを組み立てる名捕手ならではの現実的かつ温かなサポートが、彼女の命を救ったと言えます。
また、古田敦也自身も妻の仕事や舞台への情熱を一度として否定したことはありません。互いの仕事部屋やスケジュールに口を挟まず、大人の敬意を保ち続ける関係性は、世間一般が想像する「四六時中一緒にいることだけが愛の証」という固定観念を覆すものです。