二人の接点が生まれたのは、日本のスポーツ報道に革新をもたらした名物番組『プロ野球ニュース』だった。当時、東京ヤクルトスワローズで扇の要として黄金期を築いていた古田敦也と、フジテレビジョンで明るく知的な進行で絶大な人気を誇っていた中井美穂。取材現場とスタジオというプロフェッショナルな距離感から、特別な信頼が芽生えるまでにそう時間はかからなかった。
古田は後に、彼女の物怖じしないインタビュー姿勢と、周囲への細やかな気配りに惹かれたと語っている。一方で中井も、グラウンド上での鋭い観察眼と、オフに見せる飾らない人間味に強く引き込まれていった。芸能ジャーナリズムが加熱する中、水面下で育まれた愛は1995年に実を結び、世紀の結婚として日本野球機構(NPB)関係者のみならず日本中を驚かせた。