彼らが自らの音楽性を称した「トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイル」という言葉。それは単に既存のジャンルを混ぜ合わせたという意味ではない。歌謡曲の哀愁、クラシックの構築美、グランジの衝動、ヒップホップのサンプリング感覚。東京という混沌としたメガロポリスのカルチャーを、独自の美意識で再構築した前代未聞の表現様式だ。
この独自のスタンスを映像やアートワークの側面から具現化したのが、常田が率いるクリエイティブ集団「PERIMETRON」である。退廃的でありながら神聖、ストリートでありながらハイエンド。視覚表現と音響表現が完全に同期した総合芸術としての提示は、デジタルネイティブ世代の美意識を強烈に刺激した。さらに、メジャーレーベルである「ソニー・ミュージックレーベルズ」とのタッグにより、妥協なき作家性を維持したまま巨大なマスマーケットへ投下する強固な流通網を確立。アンダーグラウンドの鋭利な牙を研ぎ澄ませたまま、メインストリームの頂点を奪取するモデルケースを打ち立てた。