父と息子の関係は、決して平坦なものばかりではなかった。過去には週刊誌等で、事務所運営を巡る親子間の意見対立や、関係の冷え込みが報じられた時期もある。偉大な父の影と、その背中を追う息子の間には、二世ならではの深い葛藤が存在していた。
しかし、それはどこの家庭にもある人間味あふれる親子ドラマの一幕に過ぎない。父・谷村新司さんが最期までこだわり続けた「音楽を通じた人との繋がり」を、裏で支え続けてきたのは紛れもなく家族の存在であった。職種こそ医者ではないものの、父の表現活動をデジタルやデザインの面から支えた息子の貢献は決して小さくない。