球場やSNSで誤審が大きく取り沙汰されるたび、「あの審判は即刻クビにすべきだ」といった過激な声が上がることがあります。しかし実態として、たった1度の誤審のみを理由に即日解雇されるケースはほぼ存在しません。人間である以上、肉眼での判定ミスをゼロにすることは不可能であるという前提が存在するためです。
ただし、誤審に対して何のペナルティもないわけではありません。NPBでは判定ミスや不適切な対応に対して、以下のような段階的処分とペナルティが科されます。
まず、明らかな誤審やプロとしてあるまじき位置取りの不徹底があった場合、審判統括から「厳重注意」や「戒告」が言い渡されます。さらに、勝敗を左右するような重大な見落としや、公認野球規則の適用間違い(ルール誤認)といった致命的な失態を犯したケースでは、「出場停止(数試合〜数週間)」や「制裁金(罰金)」といった重い公式処分が下された過去の経緯があります。
過去には、本塁上のクロスプレイやフェンス際の打球判定を巡り、リクエスト検証後にもかかわらず誤った説明を行って物議を醸し、翌日からの一軍担当を外されて二軍での再調整を命じられた事例もありました。こうしたペナルティは公式発表される処分だけでなく、出場手当の減額や担当試合数の削減という形で、審判員の収入と来季の契約査定に直撃する仕組みになっています。