ポーター・ロビンソンが筋金入りの日本カルチャー愛好家であることは広く知られています。幼少期から『ダンス・ダンス・レボリューション(DDR)』の音楽に親しみ、スタジオジブリ作品や『新世紀エヴァンゲリオン』、Key制作のアドベンチャーゲーム、さらには新海誠監督の初期アニメーションなどに深く傾倒してきました。
『Goodbye to a World』の持つ終末観やノスタルジーの元ネタ・着想の源泉には、日本のレトロJRPG(ロールプレイングゲーム)のエンディング画面や、90年代〜2000年代のセカイ系アニメが描いた「世界の終わりと2人だけの関係性」が存在します。
後にポーターは日本のアニメ制作会社A-1 Picturesとタッグを組み、自ら原作・脚本を手掛けた短編アニメーションMV『SHELTER』(2016年)を発表して社会現象を巻き起こしますが、その根底にある「仮想現実の中で孤独に生きる少女」「世界の終焉と親子の愛」というテーマの原点は、すでにこの『Goodbye to a World』において完全に確立されていたのです。