ネット上の言説において、宮舘涼太に対して「バラエティ番組でのキャラクターが先行しており、本格的な芝居は最近始めたのではないか」という誤解が散見されることがあります。しかし、これは明確な事実誤認です。
宮舘涼太の演技力の根底には、長年にわたる過酷な舞台経験が存在します。特に歌舞伎俳優・十三代目市川團十郎(当時は市川海老蔵)と共演を重ねた舞台『SANEMORI』では、古典歌舞伎の過酷な稽古を通じて、発声法、身体の重心移動、目線の配り方、和装での美しい立ち居振る舞いを徹底的に叩き込まれました。
現代劇の役者が時代劇に挑む際、最大の障壁となるのは「歩き方や姿勢に現代人の癖が出てしまうこと」だと言われます。しかし宮舘の場合、舞台仕込みの確固たる体幹と古典の作法が体に染み付いているため、時代劇のセットや衣装の中に身を置いた瞬間、違和感のない圧倒的な説得力を生み出します。「バラエティで見せる気品」は付け焼き刃のものではなく、古典芸能の現場で磨き上げられた本物の所作に裏打ちされたものなのです。