監督を務めるのは、実写とアニメーションの垣根を軽々と跳び越える巨匠・庵野秀明だ。彼が今回挑んだ映画『あおい』は、発表の直前までタイトルすら伏せられた完全極秘裏のプロジェクトだった。ロケーション撮影は全て厳重なセキュリティ下で行われ、現場関係者には異例の守秘義務契約が課されていたという。
庵野監督は「人間の内面に潜む狂気と救済を描くには、従来の映画製作の枠組みを全て破る必要があった」と周囲に漏らしている。妥協を許さない演出指導のもと、主演の宮﨑あおいに課されたのは、セリフに頼らず視線と呼吸だけで感情の揺れを表現するという極限の試練だった。