教育情報サイトや保護者コミュニティ、塾現場の相談窓口には、小4の秋を迎える頃に割り算筆算に関する悲痛な叫びが殺到します。
「小3までの計算ドリルは100点ばかりだった娘が、小4の筆算に入った途端に宿題を嫌がり、1問に30分以上かけて泣き出した」「どこに商を立てていいか分からず、ノートの数字が斜めにズレて計算ミスを連発している」といった声は氷山の一角です。大手個別指導塾の講師陣への取材でも、「算数嫌いになる時期の第1位は小学4年生の2学期。その引き金はほぼ100%、2桁で割る割り算の筆算にある」という見解で一致しています。
さらに問題を複雑にしているのが、家庭内での感情的な対立です。親世代は筆算を直感的に解けるため、「なんでこんな簡単な九九と引き算ができないの!」と声を荒らげてしまいがちです。しかし子ども側からすれば、4つの異なる計算ルールを同時に頭の中で走らせている極限状態にあります。焦った親のプレッシャーが、子どもの思考フリーズをさらに悪化させる悪循環が生じています。