政権交代時や内閣改造の際に行われる「組閣(そかく)」とは、内閣総理大臣が自らの内閣を支える閣僚を選び、体制を整える一連のプロセスを指します。
閣僚の任命方法は、日本国憲法第68条に基づいて行われます。まず首相が閣僚名簿を作成し、皇居での「親任式」(首相の任命)および「認証官任命式」(国務大臣の任命を天皇が認証する儀式)を経て正式に発効します。官邸の階段でモーニング姿の閣僚たちが並んで記念撮影を行う光景は、組閣完了を象徴する恒例のニュース映像です。
組閣において首相が自由にポストを増やせるわけではありません。内閣法第2条により、閣僚の人数上限は「原則14人以内」と定められています。ただし、特別に必要がある場合は3人を上限として増員でき、最大17人まで可能です。さらに復興庁の設置など特別法に基づく特例枠が設けられるケースもあり、時代ごとの重点政策によって実質的な閣僚数は19人前後で推移しています。
また、閣僚の選出基準には「国会議員でなければならない」という絶対条件はありません。憲法上のルールは「その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない」という点のみです。そのため、経済学者や元官僚、企業経営者などの専門性を生かした「民間人閣僚」の起用が法的に認められています。民間人を起用する場合でも「文民(現役の軍人・自衛官でないこと)」であることや日本国籍を保持していることが必須要件となります。