ネット検索において「高田馬場 ミカド 閉店理由」と入力するユーザーの多くが抱いている最大の誤解は、「高田馬場のミカドそのものが潰れてしまったのではないか」という錯覚です。
大手検索エンジンのサジェスト機能やSNSの切り抜き情報では、「ミカド」「閉店」という単語だけが独り歩きしやすく、オアシスプラザ店という一拠点のクローズが、あたかも組織全体の崩壊であるかのように歪曲されて伝播した経緯があります。
事実は全く逆です。全日本アミューズメント施設営業者協会連合会(AOU)や業界団体の推移を見ても明らかなように、2010年代以降、全国のゲームセンター店舗数は年間数百軒規模で減少し続けています。電気料金の急激な高騰、インボイス制度の導入、基板やモニターの補修部品調達難など、中小ゲーセンを取り巻く環境は極めて過酷です。
そうした逆風下において、ミカドが取った「不採算化のリスクが高い拠点を見切り、コア資産を守る」という決断は、インディーズゲーセンが生き残るための教科書的な危機回避策でした。もしオアシスプラザ店の賃料を払い続けていれば、グループ全体の資金繰りが逼迫し、高田馬場本店すら失われていた危険性があったのです。「守るために切る」という経営の定石を冷徹に実行したことこそが、2026年現在も高田馬場にミカドが存在し続けている最大の理由です。