昼と夜で街の表情は一変する。正午過ぎ、近隣のオフィス街や商店街へ向かう自転車が行き交い、住宅街には静謐な空気が流れる。しかし夕暮れ時、街灯が灯り始めると、かつての風俗街・花街としての名残を留める一部の区画が仄暗い光に包まれる。地元住民への聞き取り調査では「ここ数年でトラブルは激減し、警察の定期的なパトロールもあって凶悪な事件は起きていない」との声が大勢を占めた。だが、女性の単身歩行や小さな子どもの夜間の一人歩きに対しては、依然として慎重な見方を示す住民も少なくない。
交通アクセスに目を向けると、その利便性は圧倒的だ。高松琴平電気鉄道(ことでん)の片原町駅まで徒歩圏内であり、高松港旅客ターミナルやJR高松駅も自転車なら10分足らずで到達できる。毎日の通勤・通学において、天候に左右されにくいアーケード商店街へすぐアクセスできる立地は、車社会である香川県において極めて稀有なアドバンテージと言えるだろう。