ふたりの出会いから、秘密裏に養子縁組を結び、最期を看取るまでの17年間。それは世間の好奇の目から遮断された、極めて静かな時間だった。
元女優であり、ライターとしても活動していた小田氏は、健さんの生活を陰で支え続けた。周囲に知られぬよう徹底した配慮がなされていたため、彼の没後に養女の存在が公表された際は、世間に大きな衝撃が走った。
小田氏が保管していたアルバムには、ふたりで過ごした四季折々の情景が収められている。旅先での記念撮影や、季節の行事を楽しむささやかな日常。それらの写真は、孤高と評された大スターが、人生の最終章において確かな安らぎと信頼に満ちた「家族の形」を手に入れていたことを何よりも雄弁に物語っている。