では、実際に甘味処を営み、和菓子文化を支える当事者たちはどう受け止めているのだろうか。全国和菓子協会の関係者に取材を試みると、意外にも大らかな回答が返ってきた。「お店の暖簾を守り、美味しいお菓子と寛ぎの時間を提供することが最優先。お客様が『かんみどころ』と呼んでも『あまみどころ』と呼んでも、そこにある感謝の思いに変わりはありません」。
和菓子業界全体としても、格式ばった正解の押し付けが若者の和菓子離れを招くことを警戒している。老舗の職人たちにとっても、呼び方の違いより、日本の四季を映し出す伝統の味が次世代へ受け継がれていくことこそが本質的な願いなのだ。