株式会社嵐の設立は、旧ジャニーズ事務所の流れを汲むSTARTO ENTERTAINMENTとの契約関係を再定義する契機となりました。嵐はグループとしてSTARTO社と「グループエージェント契約」を締結しています。これにより、マネジメントの全権を委託する従来の従属関係から、対等なビジネスパートナーシップへと構造が劇的に変化しました。
特筆すべきは、楽曲の原盤権や肖像権、商標といった知財・権利関係の整理です。長年培った莫大なコンテンツ資産をSTARTO社とどう共有・活用していくかという複雑な課題に対し、自前の法人を持つことで法的な交渉力を確保しました。個人活動においては、二宮和也のように完全独立して個人事務所で活動するメンバー、松本潤のように個人活動で独立を選んだメンバー、そしてSTARTO社に個人マネジメントを継続委託する櫻井翔や相葉雅紀といった形で、各自のライフステージや価値観に合わせた柔軟なマネジメント体制が確立されています。
個々の自由を最大限に尊重しながら、グループの権利とブランド価値だけは「株式会社嵐」というひとつの器に集約する――この明確な棲み分けこそが、グループ崩壊を防ぎながら持続可能性を高める決定打となりました。