ハイヒールでの撮影には、過酷な裏話も存在します。病院の硬いリノリウムの床を、10cm超のピンヒールでブレずに颯爽と歩くのは至難の業です。少しでも足元がふらつけば、大門未知子の持つ「無敵のオーラ」が崩れてしまいます。
米倉涼子さんは、長時間の撮影でも美しい姿勢と力強い足取りを維持するため、徹底した体幹トレーニングとストレッチを欠かさなかったと語られています。制作現場では、未知子の歩くスピードに合わせてカメラを引く長回しのカットが多用されますが、米倉さんはNGを出すことなく、堂々たるウォーキングを披露し続けました。
さらに、劇中で響く「コツ、コツ」という特徴的な足音は、実際の現場音に加えて音響効果によって絶妙に強調されており、未知子の登場を告げる最高の演出装置として機能しています。