フランス語で「三色」を意味するトリコロール。この単純明快な3色の配列には、血と情熱、そして自由への切望が凝縮されている。歴史をひもとけば、青と赤はフランス革命の舞台となったパリ市の伝統色であり、中央の白はブルボン王家、ひいてはフランス国家そのものを表していた。革命派が王室と市民の団結を象徴させるために、白を青と赤で挟み込むデザインを生み出したのが始まりとされる。
やがてこの3色は、近代社会を支えるスローガン「自由(青)・平等(白)・友愛(赤)」と結びつき、世界中の人々の心を揺さぶるシンボルへと昇華した。時代ごとに微妙な色合いの変化を経験しながらも、国のアイデンティティを根底で支え続けている。色の深みが変わっても、そこに込められた精神は決して揺らぐことはない。