インターネット上に溢れるマカロニチーズの解説には、いくつか致命的な誤解が定着しています。その最たるものが、「アメリカの箱入りキット(クラフト製など)は記載通りの手順で作るのが一番美味い」という盲信です。
輸入食品店で広く流通しているクラフト社製マカロニ&チーズの公式説明書には、「大鍋で7〜8分茹で、湯切りした後に麺を鍋に戻し、付属の粉末ソース、牛乳大さじ4、バター45gを混ぜる」と記載されています。しかし、この通りに作ると日本人にとっては「塩気が強すぎる」「パサついて粉っぽさが残る」と感じられるケースが極めて多いのです。
ここに、編集部がプロの料理人と検証してたどり着いたクラフトマカロニチーズアレンジの裏技があります。湯切りをした後、鍋に直接粉末ソースを入れるのではなく、弱火で牛乳100ml(倍量以上)とスライスチーズ1枚を溶かし込み、そこにマカロニを戻して絡める手法です。これにより粉末特有のケミカルな角が取れ、外食チェーンのサイドメニューを凌駕するクリーミーな質感へ一瞬で昇華します。
また、もうひとつの誤解は「冷めるとカチカチになるのは避けられない」という諦めです。チーズ料理の宿命とも思えるこの現象ですが、調理の仕上げにマヨネーズ小さじ1、またはプレーンヨーグルト小さじ1を隠し味として忍ばせるだけで劇的に改善します。微量に含まれる酢酸と乳化油が、冷えた後もパスタとチーズの結着を防ぐ緩衝材として機能するため、翌日のお弁当に入れても電子レンジの温め直しで作りたてのトロトロ感が甦ります。