最高裁判所が公開している司法統計(令和5〜6年度推移)によると、家庭裁判所に持ち込まれる婚姻関係破綻(離婚調停)の申立て動機において、妻側が挙げる理由の上位には常に「精神的に虐待する(モラハラ)」と「性格が合わない」が君臨しています。同居年数20年以上の熟年離婚件数は高止まりを続けており、その背景には「定年後の夫ストレス症候群」から発展した夫源病の存在が色濃く影を落としています。
自身の家庭環境が夫源病の危機域にあるかどうかを客観的に判定するため、臨床現場で用いられるスクリーニング指標を統合したチェックリストを作成しました。
【夫源病リスク診断チェックリスト】
(※以下の項目のうち、夫に5個以上当てはまる場合は要注意、7個以上の場合は高リスク群と判定されます)
- 人前では愛想が良いが、家庭内では不機嫌で無口になる
- 家事を手伝っても「やってやった」と恩着せがましい態度を取る
- 妻の行動や交友関係、支出を細かくチェックしたがる
- 「ありがとう」「ごめんなさい」の基本挨拶を決して口にしない
- 妻の体調不良を「気のせい」「怠け」と決めつける
- 休日に趣味がなく、妻が外出しようとすると不機嫌になる
- 店員やタクシー運転手に対して横柄な態度を取る
- 妻の意見や反論に対して論理的・威圧的に論破しようとする
- 自分の母親(義母)と妻を無意識に比較する言動がある
- 退職後、一日中テレビの前に座り妻に指示だけを出す
大手ネット掲示板やSNS上には、当事者女性たちの生々しい声が溢れています。
「定年退職した夫が一日中リビングから動かず、『昼飯はまだか』『お茶』と指示ばかり。息が詰まり、朝起きると全身に蕁麻疹が出るようになった」(58歳・主婦)
「何気ない会話のつもりで『今日はずっと家にいたの?』と言われ、涙が止まらなくなった。私の24時間がすべて夫の監視下に置かれているように感じる」(49歳・パート勤務)
突発的に見える熟年離婚も、実際は何十年にもわたる「無神経な一言」の積み重ねによる防衛反応です。子どもの独立や定年退職を機に、我慢の糸が完全に切弊した妻たちが、自らの生命と尊厳を守るために選ぶ最終手段が離婚届の提出なのです。