富田靖子さんのキャリアを語る上で欠かせないのが、大手芸能事務所アミューズとの長きにわたる信頼関係です。1983年の映画『アイコ十六歳』のオーディションで約12万人の中からヒロインに選ばれ、鮮烈なデビューを飾った瞬間から、彼女の役者人生は常に日本映画界の最前線にありました。
アイドル的な人気にとどまらず、若くしてブルーリボン賞をはじめとする映画賞を総なめにした実力は折り紙付きです。事務所の手厚いバックアップと本人のストイックな役作りが結実し、少女期から大人の女性、そして深みのある母親役へと、時代ごとに見事な脱皮を繰り返してきました。