彼の俳優キャリアを語る上で欠かせないのが、映画初主演を果たした『胸が鳴るのは君のせい』だ。少女漫画原作の純粋かつ切ない世界観を見事に表現し、主人公・有馬隼人役として全国の視聴者の心を掴んだ。爽やかでどこか掴みどころのない「理想の男子高校生」を自然体で演じきり、青春ラブストーリーの金字塔として強い記憶を刻みつけた。
単なる「胸キュン」に留まらない、登場人物の揺れ動く感情の機微を瑞々しく表現した演技力。恋と友情のはざまで葛藤する姿、さりげない仕草や視線の動かし方ひとつにも、観客を引き込む確かな計算と感性が息づいていた。この作品で見せた王道アイドルとしての圧倒的オーラと親しみやすさの融合が、役者・浮所飛貴の第一章を鮮やかに飾ったことは言うまでもない。