なぜこれほどまでに天候が分かれるのか。その答えは、福島県を南北に垂直に貫く巨大な山脈群にある。
西から順に、越後山脈と奥羽山脈、そして阿武隈高地。これら2条の山脊が天然の障壁となり、進入する気団の性質を劇的に変化させるのだ。日本海から湿った空気が流れ込む際、会津地方には雪や雨をもたらすが、山を越えた中通りには乾いた強風「フェーン現象」や「おろし風」となって吹き下ろす。一方で太平洋に接する浜通りは、海洋性の暖かな空気に包まれやすく、年間を通じて寒暖の差が比較的穏やかだ。この複雑な地形構造こそが、県内の気象をダイナミックに変化させる根本原因である。