1990年代半ば、テレビのワイドショーは彼ら一色だった。端正なルックスと軽妙なトークで人気を博しながらも、常に金銭トラブルの影がつきまとっていた羽賀研二。一方で、偉大な俳優・梅宮辰夫の愛娘として生まれ、ファッションモデルとしてカリスマ的な人気を誇っていた梅宮アンナ。この二人の交際は、最初から破滅の予感を孕んでいた。
連日連夜のカメラのフラッシュ。執拗なマイクの束。あの熱狂は、一体何だったのか。メディアは羽賀を「稀代のプレイボーイ」「借金まみれの男」と描き、アンナを「恋に盲目なお嬢様」と仕立て上げた。視聴者はその構図を貪るように消費し、二人の一挙手一投足に一喜一憂した。それはまさに、現代のリアリティショーの先駆けだったと言える。