フォートナム&メイソンが提供するティータイムの醍醐味は、ヴィクトリア朝から受け継がれるクラシカルなアフタヌーンティーセットにあります。華美な装飾や流行のスイーツに偏ることなく、英国伝統のレシピを愚直に守り抜く構成は、多くの紅茶愛好家から厚い支持を集めています。
三越日本橋本店のサロン・ド・テで供されるセットは、伝統に則ったクラシックなスチール製の3段スタンドで運ばれてきます。2026年時点におけるフォートナム&メイソン アフタヌーンティー メニューの骨格は以下の通りです。
下段には、キューカンバー(きゅうり)、スモークサーモン、ローストビーフ、エッグ&クレスといった英国定番のフィンガーサンドイッチが美しく並びます。パンの乾燥を防ぎ、素材の水分がパンに移らないようバターを丁寧に塗る昔ながらの職人技が生きており、一口サイズで軽やかに味わえます。
中段を飾るのは、同店の象徴ともいえる自家製スコーンです。プレーンをはじめ、季節のフレーバーやサルタナレーズンが用意され、外側はサクッと香ばしく、内側はしっとりとした理想的な口当たりに焼き上げられています。これに添えられるのは、濃厚な本場英国式のクロテッドクリームと、ストロベリーなどの特製フルーツジャム。熱々のスコーンを横半分に割り、クリームとジャムを惜しみなく乗せて口へ運ぶ瞬間は、まさに至福の体験です。
そして上段には、エクレアやタルト、英国伝統のヴィクトリアスポンジなど、紅茶の渋みと見事に調和する端正なプティフール(小菓子)が鎮座します。
セットに含まれる紅茶は、フォートナム&メイソンが誇る膨大なティーコレクションからポットサービスで提供されます。1902年に国王エドワード7世のためにブレンドされた「ロイヤルブレンド」や、優雅な香りが広がる「クイーンアン」、ベルガモットの気品が際立つ「アールグレイクラシック」など、好みの茶葉をじっくり選ぶことができます。
気になるフォートナム&メイソン アフタヌーンティー 値段は、昨今の乳製品や小麦、輸入茶葉の価格高騰を反映しつつも、セット全体でおよそ4,400円〜4,950円(税込)前後に設定されています。都内の外資系ラグジュアリーホテルが展開するアフタヌーンティーが1人あたり8,000円〜12,000円を超える水準に達している現状を鑑みると、この価格設定は極めて良心的であり、確固たるブランド価値を誇る老舗ならではの良心といえます。