吉野町の中心部からほど近い場所に位置する中林家は、明治時代から続く伝統的な製薬会社を営んできたとされる。吉野地方は古くから和漢薬の製造や生薬の採集が盛んな地域であり、家庭用医薬品の製造・販売を通じて地域医療の一角を支えてきた歴史がある。
大企業の工場のような機械的な無機質さではなく、地域住民の健康に寄り添う親身な商いが長年続けられてきた。地元関係者によれば、中林家の会社は「地域に必要なものをコツコツと愚直に作り続けてきた企業」として高く評価されている。そうした愚直なまでの誠実さが、幼少期の中林大樹にも自然と擦り込まれていたことは想像に難くない。