1989年2月、写真週刊誌『FRIDAY』が放ったスクープは、日本の芸能界に激震を走らせた。舞台は異国の地、ニューヨーク。当時、全米進出を目指して現地に滞在していた松田聖子と、レース活動やオフで渡米していた近藤真彦が、現地の高級ホテルやバーで極秘に接触していた姿が捉えられたのだ。
決定的な瞬間として報じられたツーショット。だが、当時の現場を知る音楽プロデューサーは別の側面を語る。「異国の開放感が生んだ偶発的な食事会だったのか、それとも計画された再会だったのか。確かなのは、言語も文化も異なるニューヨークという街で、過酷なトップアイドル稼業の苦悩を分かち合える相手が、皮肉にもお互いしかいなかったという現実だ」。
既婚者であった彼女と、当代随一の男性トップアイドル。密会報道は瞬く間に日本へ電送され、タブロイド紙の一面を埋め尽くした。昭和から平成へと元号が変わる激動の最中、この報道は芸能史における最大のパンドラの箱となった。