フィギュアスケートを観戦する際、多くのファンが息をのむのがその豪華絢爛な装飾です。しかし、実際にリンクで着用される衣装の価格帯は、選手の競技レベルや調達方法によって桁違いの差が生じます。
国内外のトップスケーターが着用する完全オーダーメイドの場合、フィギュアスケート衣装の値段相場は1着あたり30万円から100万円以上に達します。この価格を押し上げる最大の要因は、熟練の職人による手作業の工程数と、数千個単位で使用されるクリスタルガラスなどの装飾素材です。曲のテンポや振付の軌道に合わせた立体裁断、照明映えを考慮したグラデーションの手染め作業など、一着を仕上げるまでに数十時間以上の工数が投じられます。
一方、ノービスや女子ジュニア層の育成段階では、既製品のネット通販や型落ちの中古販売プラットフォーム、さらには保護者による手作りが広く浸透しています。既製品であれば2万〜5万円前後、状態の良い中古であれば1万〜3万円程度で入手可能です。シーズンごとにショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)の2着が必要となるため、家計への負担を抑えながらステップアップを図る現実的な工夫がなされています。