物理的な肉体が滅び去った後、精神の世界で童磨はしのぶの魂と再会する。生前は何も感じなかった男の胸に、突如として湧き上がった未知の感情。心臓が跳ね跳ねるような感覚——彼はそこで初めて「恋」を知るのだ。
「ねぇしのぶちゃん、俺と一緒に地獄に行かない?」
照れくさそうに微笑みながら誘う童磨に対し、首だけとなったしのぶが返した言葉は、一切の情を挟まない冷酷な一言だった。「とっととくたばれ糞野郎」。このあまりにも容赦のない拒絶によって、童磨の歪んだ初恋は呆気なく散った。強烈な爽快感と一抹の滑稽さを残す、屈指の名場面と言える。