お風呂と身体機能の相関関係について、長年にわたり検証を重ねているのが東京都市大学教授で温泉療法専門医の早坂信哉氏だ。早坂信哉氏は、入浴がもたらす健康作用の根幹には「自律神経」のコントロールが存在すると指摘する。
自律神経には、交感神経と副交感神経の二つがある。熱すぎるお湯への入浴や食直後の入浴は交感神経を刺激し、身体を緊張状態にして消化酵素の分泌を抑えてしまう。一方で、40度前後のぬるめのお湯にゆったり浸かると、副交感神経が優位になり、全身の緊張が解けて胃腸の運動が自然と活性化する。
メディアでも話題の「NHK健康チャンネル」等の医療情報コンテンツにおいても、入浴と食事の間隔についての推奨ラインが提示されている。もし「食気が先」になってしまった場合は、食後最低でも30分から1時間程度の十分な休憩を挟み、消化活動が一段落してから湯船に浸かることが、自律神経のバランスを崩さない黄金ルールとされる。