検索エンジンで学校名を打ち込むと表示される「やばい」というワード。これを目にして不安を覚える保護者は少なくありません。しかし、現場の指導方針や実際の校風を深掘りすると、このネガティブワードが生じた構造的な背景が見えてきます。
第1の要因は、校則や身だしなみの自由度の高さに対する世代間ギャップです。同校では私服通学が認められており、制服(希望者のみ購入)の着用義務はありません。メイクや髪色、ピアスなどの装飾も基本的に個人の自己表現として尊重されています。美容系アカデミーに興味を持つ感度の高い生徒が集まるため、校舎周辺で見かける生徒たちの姿が「全日制高校の生徒像」からかけ離れて見え、近隣住民やネットユーザーから「派手でやばいのではないか」という先入観を持たれやすいのです。
第2の要因は、通信制特有の自己管理能力不足による単位取得の挫折です。自分のペースで学習できる反面、レポートの提出期日やオンライン視聴票の提出管理を怠ると、学年末に単位を落とす危機に直面します。「自由=何もしなくていい」と誤認した一部の生徒が、締切直前になって「レポートが多すぎてやばい」「留年しそうでやばい」とSNS上で悲鳴を投稿した経緯が、そのまま検索履歴として蓄積された結果と言えます。
荒れた学級崩壊や過酷ないじめが横行しているといった意味での「やばい」ではなく、「外見の自由さが生む誤解」と「自立学習の厳しさ」が誇張されたものに過ぎないのが実態です。