訪問看護の初回加算で返戻を防ぐ全技術!2026年最新ルール徹底解説にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

初回加算の実務において最も現場の調整力が試されるのが、病院や介護老人保健施設からの退院・退所日に合わせた算定スキームです。2026年改定以降、退院当日の訪問を評価する「初回加算(Ⅰ):350単位」の登場により、退院調整カンファレンスから退院当日の受け入れまでの動線管理がステーションの収益を左右するようになりました。

ここで最大の論点となるのが、「退院時共同指導加算」との併算定ルールです。現場では「同一月に退院時共同指導加算と初回加算の両方を請求して良いのか」という疑問が頻繁に浮上します。

厚生労働省の公式Q&Aにおいて、初回加算と退院時共同指導加算(600単位)の併算定は明確に認められています。退院前に入院先医療機関へ出向き、主治医や病棟看護師、医療ソーシャルワーカーとともに共同指導を行い(退院時共同指導加算)、退院したその日のうちに居宅へ訪問して新規の訪問看護計画に基づいた介入を実施した場合(初回加算Ⅰ)、ステーションは同一月に合計950単位(600単位+350単位)の加算を合算して算定できます。

ただし、ここには見落としてはならない厳格な手続きルールが存在します。

  • 退院当日の訪問時間と退院時間の関係:退院手続きが完了し、利用者が自宅に帰着した「後」に訪問看護を提供しなければなりません。病院内にいる時間帯の訪問は算定対象外です。
  • 特別訪問看護指示書が交付された場合の保険優先順位:退院当日に主治医から「特別訪問看護指示書」が交付された場合、その日から14日間は医療保険が優先されます。医療保険が適用される期間中は介護保険の訪問看護費および初回加算(Ⅰ・Ⅱ)は算定できず、医療保険側の訪問看護療養費(退院日の訪問看護)としてレセプト請求を行う必要があります。
  • 複数事業所の関与:1人の利用者に対して複数の訪問看護ステーションが介入する場合、初回加算を算定できるのは「新規計画書を作成して初回訪問を行った主たる1事業所のみ」です。後から入った別法人のステーションが同月に初回加算を二重請求することは認められません。

退院当日のスケジュールは患者の体調や送迎車両の都合で遅延することが日常茶飯事です。夕方遅い時間に帰宅した利用者宅へ無理に訪問枠をねじ込むあまり、記録作成や同意取得のプロセスが疎かになれば、後々の監査で全否定される危険を孕んでいます。