2004年10月の初放送当時、夕方の居間で番組を見ていた視聴者が受けた衝撃は計り知れない。画面に広がったのは、キャッチーな動物キャラクターや明朗快活な童謡とは対極に位置する、どこか退廃的で幻想的な世界観だった。
「怖かったけれど、目が離せなかった」——多くの視聴者が口をそろえてそう証言する。月が満ち欠けし、巨大な時計のギアが噛み合い、少女が大人びたドレス姿へと変化していく演出。それは幼心に強烈な美意識の目覚めを刻み込んだ。単なる「恐怖」ではなく、得体の知れない美しさに魅了される感覚。この「美しきトラウマ」こそが、四半世紀近く経った今も語り継がれる最大の要因である。