伍代夏子さんがこれまで直面してきた病気は、大きく分けて2つ存在します。1つ目は30代前半の健康診断で偶然発覚した「C型肝炎」、そして2つ目は歌手としての根幹を揺るがした喉の病気「痙攣性発声障害(けいれんせいはっせいしょうがい)」です。
C型肝炎は感染しても自覚症状が極めて乏しく、「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓が静かに蝕まれていく病気です。伍代さんも発見当初は多忙なスケジュールを優先せざるを得ず、本格的な治療に踏み切るまでには時間を要しました。しかし放置すれば肝硬変や肝がんへと進行するリスクを孕んでおり、命に関わる大きな脅威となっていたのです。
さらに肝炎を乗り越えた後に彼女を襲ったのが、突如として思い通りに声が出なくなる喉の異変でした。歌唱中に声が詰まり、息が漏れ、狙った音程が出せないという恐怖は、演歌歌手として第一線を走ってきた彼女にとって、まさに人生最大の試練となりました。